ディベート×演劇

「子どもらが 自分の場だと 思う所に 花が咲く」(徳村彰)を、学校現場で目指します。

「半落ち」横山秀夫

最後の1ページで泣かせるために、

志木和正の章(W県警本部捜査第一課強行斑指導官。四八歳)

佐瀬銛男の章(W地方検察庁三席検事。四三歳(

中尾洋平の章(東洋新聞記者。三二歳)

植村学の章(弁護士。五十歳)

藤林圭吾の章(W地方裁判所特例判事補。三七歳)

古賀誠司の章(M刑務所統括矯正処遇官。59歳)

の人生が丹念に描かれる。これらの男達の人生を横糸とし、梶聡一郎の妻殺しを縦糸としながら話は進んで行く。

警察官がアルツハイマーの妻を殺し、自首してくる。犯行は全て自供したものの、犯行後2日間の空白があり、その空白には頑に口を閉ざしている。しかし、彼は五十歳か、五一歳になったら自殺する気でいる…。

伏線は巧妙に、さり気なく張られている。そうして、それぞれの男の人生の苦渋が、梶聡一郎の人生とオーバーラップしてくる。立場は違え、それぞれがそれぞれの人生に様々な問題を抱えて生きている。

仕事、それにかまけて自分の人生を見失っていなかったか。家族との絆とは何だったか。自分が本当に守りたいものは何なのか。

そういったメッセージが、聞こえてくる。それが読み手の心にもおののきのようなさざ波を立てさせる。

明日、京葉線の中で読もうと借りたのだが、一気に読んでしまった。

ほろ苦い人生の中で、自慢できることが一つくらいあってもいい。

確かにそうだよなあ。

ああ、僕も確実におじさんの仲間入りをしてきていると、実感。