ディベート×演劇

「子どもらが 自分の場だと 思う所に 花が咲く」(徳村彰)を、学校現場で目指します。

ギリシャ公演日誌 9月1日(水)晴れ

ikutosu2004-09-01

7時に起床。着替えていると田辺さんも起きてくる。

二人でホテルの近くを散歩。ホテルを出て左に行くと幹線道路にぶつかる。そこをわたるとすぐが海岸になっている。まだ朝早いというのに、何人もの人が首まで海に使っている。泳いでいるというより、まさに「海水浴」という感じ。近寄るとみなさんご老人。海辺のゴミも拾っている。このあたりはビーチバレーの会場になっていた所らしい。もう少し南に下ると、野球の会場だった所になる。

8時から朝食ということだったが、レストランがあるのではなく、フロントの前のテーブルか、各部屋での食事ということになる。パンと紅茶の軽食。

8時40分にフロントに集まり、バスに荷物を積み込む。

けっこうおんぼろの感じのバス。オリンピックの関係で、アテネ市内でバスをチャーターできないので、ケファロニアから運転手付きで来てもらったとか。座席と座席の間が広いので助かる。

乗り込むと生徒たちはすぐに青山から問題提起があって、ヨハネがひな壇を登るシーンについてあれこれ議論を始める。

アテネ市内はけっこう込んでいる。そのため、1時間ほどかかってしまう。高速に乗ってからは順調だったが、五十嵐さんの息子さんの言葉によるとあまりスピードが出なかったらしい。100キロくらいのスピードでビュンビュン飛ばしているように見えたのだが、120〜140キロくらいのスピードを考えていたらしい。ということで、ギリシャ第3の都市、パトラから乗るはずだったファリーの出発時間、12時に間に合わず。

そのため、場所を移動して4時のフェリーに乗ることになる。

まあ、それでも今日も強行軍だったから、待ち時間にギリシャ料理を堪能できたし、イオニア海に足を浸すことも出来た。気温は35度ということだったが、湿度が低いのか、全然暑いと感じなかった。

4時になり、フェリーに乗船。カーフェリーを日本の規模で考えていたのだが、予想していた以上に大きい。乗り込むと荷物を一カ所にまとめて、あとは思い思いに甲板に出てみたり自由に過ごす。(ところが下船間近になって、赤迫がカメラがないと言い出す。荷物をまとめた所ではない場所で女子聖組3人で座ってうとうとしていたらしい。結局見つからずに下船。)

ペリニに着く。ここから海岸沿いに北上してまずアルゴストリに入り、フェリーで対岸のリクスーリに行く予定で出発する。生徒たちは歌を歌っている。しかし、次第に目の前に展開する景観の見事さに歓声を上げるようになる。ケファロニア島は石灰岩で出来た島だと言うが、荒々しい岩肌が続く山並みが現れるかと思うと、なだらかな丘陵地帯に広がるオリーブ畑が見えてきたり、左手にイオニア海の真っ青な海が広がりながら、右手には天をつくような山並みが続いていたりする。こんな景観な人間の想像力ではとても作り上げることが出来ないのではないか、という感じを強く受ける。そしてそんな景観の中に点在する赤いレンガ屋根の家々。観光地ではなく、保養地だということを聞いていたが、なるほど、こんな場所に来たら心も体もすっかり癒されると実感できた。

ところで、アルゴストリに入ったので、フェリーに乗るのかと思ったら、バスはそのまま走り続ける。どうやらフェリーに乗るかどうかではかなり前の方の五十嵐さんたちや運転手との間で激しく議論が行われていたようだが、結局内湾沿いの道をぐるっと回って陸路でリクスーリに入ることになったらしい。7時予定が遅れて8時頃になる。結局、今日も移動時間は12時間。元気だった生徒たちも、最後の方はすっかり寝入っていた。

リクスーリに着くと、そのままホテルパラティーのへ向かう。パステルカラーの可愛らしいホテルが見えてくると、みんな一斉に歓声を上げる。さらに、バスから降りて玄関の方へ進んで行くと、市長自らが出迎えに来てくれている。「中津江村の村長さん」とか「デップリ太った巨漢」とか、あれこれ想像していたのだが、すらっと背の高い素敵なギリシャ男性だった。隣には地元の高校の演劇の指導をしているというディオニシア・メッサーリという女性の先生が一緒にいた。一人一人握手をし、挨拶を交わす。

3日の予定表や、交流する学校の紹介、交流する高校生の紹介などが入った封筒を、一人一人受け取る。そのうちに、パラティーノのプールサイドバーでバイトをしていると言う高校生の女の子を市長が紹介してくれる。交流相手の高校生の一番上に名前が書いてあった、アンナという名前の15歳の子だった。自己紹介が終わった後で、プールサイドバーに来いと言って、何人かがさっそく着いて行って交流を始める。

8時50分にロビーに集合。市長さんが一緒に食事をすると言う。食事場所に行く途中に劇場があるというので、雛人形を持ってまず劇場に向かう。舞台まで入って行って荷物を降ろす。聞いていたよりは奥行きはあるものの、布やゴムを使った動きをするにはギリギリとという感じ。しかも舞台が非常に高い前の方の席に座ると、足下が全然見えない。

一通り見た後で、フェリー乗り場の前に広がる食堂の数々のうちの一つに入る。ディズニーランドの商店が集まったアーケードがあるけれど、ちょうどあんな感じ。なんだかテーマパークに紛れ込んだよう。どの店も外に張り出した屋根の下がオープンカフェのようになっている。そこの長テーブルをぐるっと囲んで、一番上手に市長と演劇指導の先生、それに五十嵐さんたちが座り、生徒がその次の席、そして一番末席に高橋さん夫妻と僕、そして仕込みの相談をする田辺さん、橋本さんが座る。

食事は昼食にいただいたのと同じギリシャ料理の定番のフェタチーズ、トマトとタマネギ、オリーブのグリークサラダから始まる。縦に半分に切ってかりかりに焼いたソーセージ、ポテト、そんな料理が出された所で、まあボリュームから言ってこんなものかなと思っていたら、30センチはあろうかという焼き魚が一人一人に配られる。メバルか石鯛のような白身の魚。焼いて塩をふって、オリーブオイルをかけ回した単純なものなのだけれど、新鮮なのでおいしい。

ホテルに戻り、シャワーを浴びたところでどううやら疲れが出たらしく、パジャマを着ている途中で寝てしまった。おかげで劇場で仕込みをして帰ってきた橋本さんが部屋に入れないで困っていたらしい。ごめんなさい。