ディベート×演劇

「子どもらが 自分の場だと 思う所に 花が咲く」(徳村彰)を、学校現場で目指します。

足立区民ミュージカル「しあわせなモミの木」

足立区民が150人。シアター1010(センジュ)開館記念公演と銘打ったこのミュージカルに、生徒が出演するというので見てきた。

浜畑賢吉さんが主役のクロケットさんで登場している。あとは足立区の皆さんが出演。呼んでくれた生徒は脇役で、街の人として何回か衣装を変えながら登場していた。

脇役とは言え、劇団に所属して稽古をしてきただけあって、セリフも聞こえてきたし、表情も生き生きしていた。終わった後でお母さんとほんの少しお話をしたけれど、本人が本当に一生懸命打ち込んで、という話をしたら感極まって涙ぐんでいらした。

ストーリーは冬から始まる。ホーリーコーラス隊は子どもたちのあこがれ。このコーラス隊に入ることを、街の子どもたちは誰でも夢見ている。ところが入るためには、家族揃ってバザーに協力したり、けっこうアピールが必要。家族の中で落ちこぼれのデニムや、母子家庭でb毎日つかれて帰ってくるお母さんにバザーのことをお願いできないメイ、一度テストに上手く歌えなくて、それ以来すねていたずらばかりしているカオなど、コーラス隊に対して複雑な思いを持った子どもたちがいる。

そんな街に、クロケットさんという変わり者のおじいさんが引っ越してくる。枯れかかったモミの木を引き取って大事に育てるクロケットさんは、街の人たちからはちょっと敬遠されてしまう。しかし、メイと妹のアユ、デニムたちはだんだんクロケットさんと親しくなり、心に想像の翼を持つことの大切さなどを教わっていく。

そして春がすぎ、夏のバザーが終わり、秋のテストの日。カオの妹のミミは、コーラス隊に入るために人一倍努力してきたけれど、そのことが元で、バザーの日におばあちゃんのお見舞いに行くと言って家を出てしまったお父さんのことが気にかかって上手く歌えない。

デニムも何が大切なことなのか、よくわからなくなったと言って歌わずに終えてしまう。

そうしてまた冬がやってくる。コーラス隊に入れなかったけれど、歌うことの大切さを知ったメイとアユは、枯れかかったモミの木の前で、お母さんにクリスマスプレゼントとして歌を歌う。やがて、カオとミミもその歌に加わり、やがて多くの人たちがその歌声に足を止める。そこに、音楽ホールで賛美をするはずのコーラス隊がやってくる。デニムに頼まれて毎年のようにこの広場で、まず一曲だけ歌うことにしたのだ。

こうして、本当に大切なことを思い出したみんなの歌声が、広場から町中に広がっていく。

まあ、子どもにゃ勝てないよね。最後にミミのお父さんが帰ってきて、大団円なんだけれど、ずるいよなあ。涙腺緩んじゃうよ。

呼んでくれたのは高二の生徒で、高二の友だち2人と並んでみていたのだけれど、もう一人中三の生徒も参加していた。この子は主役。中一の時から劇団に所属しているとは聞いていたけれど、上手だねえ。動きがピシッピシッと決まっているし、声もお姉さんとよく似ていい声だ。そういえば56回生のお姉さんは来てなかったが。バイトか何かかな。

うーん。上手い。高校になったら、ぜひ演劇部へ。

しかし、主役とか脇役とか関係なく、みんなで作った舞台という感じがして見ていて気持ちよかったね。

この劇場の館長は市川森一さん。舞台の美術は朝倉摂さん。さすがだね。

そういえば、来年「4月の終わりから「寺山修司生誕70年記念」と銘打って「血の起源」「奴婢訓」が上演されるって。