ディベート×演劇

「子どもらが 自分の場だと 思う所に 花が咲く」(徳村彰)を、学校現場で目指します。

「バウンダーズ」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作

副題が「この世でもっとも邪悪なゲーム」

バウンダーズ―この世で最も邪悪なゲーム

多重世界を描くのは、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの得意とする所だけれど、今回はその世界を使って戦争ゲームをしている<あいつら>というのが出てくる。人間の世界をゲーム版として、殺し合いに興じる<あいつら>。その正体は、悪魔以外の何ものでもない。

その<あいつら>によって「故郷へ向かう者(バウンダーズ)」にされたジェイミーは、「不死」と言える体を持ち、さまざまな世界をさまよい歩く。「さまよえるオランダ人」「さまよえるユダヤ人」「プロメテウス」などが絡んで、この終わりの無い放浪はいつまでも続くようだ。しかし、同じように「バウンダーズ」にされた不思議な腕を持つ少女ヘレン、悪魔ハンターのヨリスと一緒になったジェイミーは、<あいつら>への戦いを始める…。

せつないね。「バウンダーズ」が皆、自分の故郷へ戻って行った後、自分の使命を知って、ある行動を決意するジェレミー。外見は12歳なのに、実はもう100年もの間さまよっていた事実を突きつけられたジェレミー。

でも、ジェレミーの姿って、なんだか教師の姿とダブるところがある気がした。

教師の居場所は変わらない。しかし、生徒は毎年変わって行く。そこでは新たな文化があり、新たな言葉を覚える必要がある。それでも学校という世界をグルグル回っている教師は、精神的に自分が生徒達と同じように若いつもりでいる。ところが肉体は着実におとろえていって、ある日、自分が年をとっている事実に愕然とする。

だから、「学校」という世界の他に、自分の「真実の場所(リアル・ワールド)」をしっかり持っておくことが必要なんだなあ。