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ディベート×演劇

「子どもらが 自分の場だと 思う所に 花が咲く」(徳村彰)を、学校現場で目指します。

シナリオをどこまで書き直すのか。

debate

中3はすでにリンクマップを書き、メリット・デメリットを考える所まで行っている。

高1はシナリオを書き換え、改シナリオディベートを一試合行った。

シナリオを書き直す際に、4つのポイントを提示した。

1 繰り返す部分を書き加える。

2 難しい言葉や言いにくい言い回しを書き換える。

3 文章の順序を入れ替える。

4 資料を加えて補強する。

2までが初級コースで3、4が上級コース。全員にはとりあえず2までは行うように指示を出した。

しかし。振り返りシートを見ると、3、4に挑戦しようとした生徒たちが思いのほか悩んでいる様子が伝わってきた。

何を、どこまで変えてもいいのかという指示が明確ではなかったためである。

例えば、定義やプラン、メリット・デメリットのラベルは変えていいのかどうか。

○●で立論の分析を行ったので、それぞれの立論の弱点はけっこう見えてきている。すると、そこを書き換えるには、プランを変え、メリットのラベル自体も変えたくなる。

でも、そこまでやったら、対戦相手はシナリオと全然違う立論を聞き取って試合をしなくてはならなくなる。「改シナリオ」ではなくて「新シナリオ」になってしまう。それでもいいのかどうか。

ここはちょっと僕も「改シナリオディベート」自体の位置づけが曖昧だったと反省している。

中3は全20時間の前半戦として改シナリオディベートを行っている。しかし、高1はそこまで時間をかけないので、改シナリオディベートの部分に初歩よりちょっと先の部分まで盛り込もうとしてしまった。

もしかすると、2までの段階で止めておいて、○●のプリントの説明は、その後のまとめの段階でやってもよかったかもしれない。

とはいえ、○●の分析は非常に有効だと思う。

優先席のシナリオを例にとってみる。肯定側の現状分析を見て行くと、●として二つのことが提示されていることがわかる。

A 超高齢化社会の到来。

B 優先席が足りなくなる。

Aに関しては論題によって問題自体は解決しない。Bに関しては素直に考えれば「じゃあ優先席を増やそう」ということになる。

ところがプランは「優先席をなくす」という現状分析とは逆の方向にいく政策と、学校で高齢化社会について学習をするという政策が提示される。

すると、発生過程で○へ移る前段階として、一旦老人が座席に座れないという●が出現し、その後子供たちが席を譲るようになるという○の状態に移行するという説明が行われる。メリットは「助け合う気持ちが育つ」。

最後に○の大切さとして高齢化社会での人材育成ということが述べられる。ここは「もし達成できたとしたら」十分説得力がある。

問題は発生過程で十分に●→○となることが説明されているかどうかということになる。

この部分の説明がどうやら不十分なために、肯定側の勝率が悪かったことがわかってきた。

一見プランが現状の問題を解決することと矛盾しているように見えるのを、どうやって説得力をませばいいのかという点を改善すれば言い訳だ。

そこが改善されれば、○の世界の価値は納得できるものだから、プランを実行しようということになる。

この方法をやるまでは、実は僕はもっと雑にこのメリットを切り捨てていた。

プランの2がいわゆる「論題外」のプランなので、このプランを実行することで起こるメリットは無視する、という考え方だ。

これはこれで説得力があるとは思うのだが、ディベート初心者にはよくわからない。

しかも、発生の部分で切り捨ててしまうので、プラン実行後の社会に肯定側がどのような価値を見いだそうとしているのかといったことを全く考慮していなかった。

ということで、僕も非常に勉強になる手法だということを感じます。

改めてこの方法を考案した名越さんに感謝します。