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「星籠の海」下 島田荘司

ああ、読み終わってしまった。
余韻が残る物語はいい。

急性白血病で亡くなった少年のエピソードが哀しい。
福島出身で、原発の近くの海でさんざん泳いでいたという設定。
舞台が1990年代でも、この時期に発行される作品にこのことが書かれていることは当然現実世界の批判として読める。
幕末の阿部正弘の政治手腕への言及も。
鎖国という状況の中で冷静に国際情勢を読んで、実効のある制作を次々と打っていった阿部の姿が、今日本の政治を司るもう一人の「アベ」への痛烈な批判になっている。
誰も責任を取ろうとしない政治。
現実に苦しむ人々をすくえない政治。
そんなふうに読んでしまうのは偏りではないと思う。

<a href='http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062187000/nade-22/' target='_blank'><img src='http://ecx.images-amazon.com/images/I/61BSsEzhZ5L.jpg' width='346' height='500' alt='星籠の海 下' title='星籠の海 下' /></a>