「土蜘蛛」河竹黙阿彌
源頼光にとりついた土蜘蛛を四天王たちが退治する話。
途中で狂言が入っている所は能のような構成だ。そういえば能でも「土蜘蛛」があるね。
四天王に平井保昌。大学の時に「御伽草子」で読んだ「大江山酒呑童子」を思い出す。
土蜘蛛は葛城山をすみかとするという。葛城山にも鬼がいなかったけ?
我を知らずや其の昔、葛城山に年経りし、土蜘の精魂なり。
此の日の本に天照らす、伊勢の神風吹かざらば、
我が眷族の蜘蛛群がり、六十余州へ巣を張りて、
疾くに魔界となさんもの。
検索してみたら、天皇族に滅ぼされた先住民族が「土蜘蛛」だという説明があってびっくり。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/3684/tsuchi.html
「土蜘蛛の魔界」というのは、朝廷にとっては異界でも、「まつろわぬ者たち」からすれば平穏な社会だったのだろうね。