「ニュルンベルグ裁判」
ロルフ・シュナイダー作 小宮曠三訳
歴史的事実の持つ重みというのだろうか。
コンテンツ自体が魅力があるといえば、そうなのだが、戦勝国が敗戦国を裁くということの危険性を、最後のアメリカ側検察官陳述でこう示している。
"「われわれが被告たちを今日裁定するに用いる同じ基準で、われわれもまた明日歴史のまえで裁定を受けるでありましょう。」"
それにしても、ユダヤ人に対する迫害の事実が淡々と証言されていく、その重み。 感情に流されずに、淡々と述べられていくことで、何が起こったのか、そのことの大きさが伝わってくる。
「東京裁判」としてこうした戯曲を書いたとき、どれだけ芝居として成立するのかな。