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「ロシア幽霊軍艦事件」島田荘司著

館シリーズ」を読もうなんていう苦行を自らに課してしまったため、辛くて仕方がないのだが、図書館の司書から「口直しに」とこの本を紹介された。

ロシア幽霊軍艦事件

面白い。ロマノフ王朝のアナスタシア皇女については、ほとんど知識がなかったけれど、この本を読んで「にわか歴史家」になった気分だった。

舞台の一つになっている箱根の富士屋ホテル。高2の箱根一泊旅行の定宿だったので、45、47、52、56回生を連れて泊まったし、下見や、子供達を連れても泊まったことがある。そういえば皇族の写真なども飾られていたっけ。なんとも不思議なたたずまいのホテルではある。花屋敷の方の部屋が好きだったな。各部屋に花の名前がついていた。生徒と泊まったときは、部屋の風呂を使うように言ったけれど、あそこのお風呂は温泉で、大浴場もある。アトピーによく効くというので次男には非常にありがたかった。

舞台になったマジックルームでくつろいでいたことも何度かあった。

しかし、そんなことより、日本人でこれだけのスケールのあるミステリーが書けるというのに瞠目した。島田荘司というと、「占星術殺人事件」しか読んでなかったし、「作者からの挑戦」が陳腐であまりその後読む気がしなかったのだけれど、見直しました。

大正時代に芦ノ湖にロシアの軍艦が現れ、一夜にしてこつ然と姿を消した…。

この謎については、どう理解したらいいのか、謎解きの所まで分からなかった。なるほどねー。そんなものがこの時代にあった訳ですか。

最新の脳科学の知見を駆使している所も面白い。アナスタシアを巡るミステリーに関して、ちょっと関連書籍を読みたくなってきた。