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JACSESセミナー「地球温暖化防止のための環境税」

に行ってきました。国会議事堂近くの星陵会館のホールで、18時30分から21時まで。

到着して、参加費を払い、2階へ行くと、書籍販売を行っていました。

環境税―税財政改革と持続可能な福祉社会

「税制・財政を環境の視点考える」(「環境・持続社会」研究センター)を購入。

今日のセミナーは前半がパネリストによる発表、後半がフロアとの質疑応答でした。

パネリストですが、グリンピースジャパンの方で京大の助教授の松本泰子氏、千葉大法経学部教授の広井良典氏、千葉商科大商経学部
助教授の伊藤康氏、自民党の水野賢一衆議院議員、公明党の浜四津敏子参議院議員、民主党の中川正春衆議院議員、それに司会の足立治郎氏(主催団体事務局長、「環境税〜」の著者)でした。

最初に足立さんから環境税の簡単な説明。その後各パネリストから順番に発表がありました。

勉強になったのは、3人の方の発言。

一人目は京都大の松本さん。現在の欧州の取り組みを紹介してくれました。その中で、EUの環境閣僚理事会が、産業革命前の気温との温度差2度を超えてはならないという合意をしたという報告がありました。この目標を達成するには、今まで言われていた二酸化炭素濃度550ppmよりはるかに低い値をクリアしないと行けないそうです。例えば、20年以内に二酸化炭素濃度が頭打ちになることが必要で、そのうえ先進国は90年比で15〜30%削減を2020年までに行わないといけないのだとか。

それだけ危機意識を持っているということですね。

「予測という物には科学的不確実性がつきものだけれど、予防原則に基づく価値判断をくださないといけないのだ」という考えが主流になりつつあるそうです。

二人目は広井さん。社会保障の観点から、環境税を捉えてみるとというお話でした。早稲田が出していた、「税収を社会保険の減税にあてる」というプランの意味が、やっとわかりました。
企業なら雇用保険、個人なら国民県央保険の減税などに税収を回し、「税収中立」という観点から、税負担が増えないようにする、ということなんですね。

それでも、企業の方は、多く雇うことで税負担が軽減され、二酸化炭素の削減で負担も減るというけっこういい制度のようです。(もちろん議論はありますが)

環境税というものが、税制における「パラダイムシフト」を起こす、という話も印象的でした。これまでの労働への課税から、自然資源消費への課税へ、労働生産性から資源効率性へと企業のあり方が変わるのだ、というお話でした。この点に関してはぜひもっと深く知りたいです。

最後は水野さん。自民党の中での賛否両論ある、という話から、必要だと考える意見、反対だとする意見のそれぞれについて詳しく説明がありました。

パネリスト全員の発表の後、休憩時間があったので、パネリストの方にある物を渡そうと廊下に出ました。

実は、来る前に連盟のホームページをプリントして、20部程持ってきてたんです。

ウロウロしていると、浜四津さんが談笑しているのを発見。図々しくも自分の名刺とディベート甲子園の宣伝をしてみました。「創価高校、強いんですよ」とくすぐりも入れておきました。

次に広井さんともお話が出来たので、「環境税と福祉ということでぜひお話を伺いたい」と挨拶しておきました。

休憩時間が終わると、フロアからの質疑応答。ここで最初に林野庁の方が発言したのですが、炭素税や地球環境について、一般の国民の意識が低い、現に今日の会にも参加者が少ない、という意見がでました。次に発言したもと荏原製作所の人も、市民の意識が企業に比べて低い、という話をしてました。

こりゃいいタイミングだ、と思って、挙手をしました。「全国教室ディベート連盟の筑田と申します」ということで、今年高校生がディベート甲子園で炭素税についてディベートを行うこと、先日も春季大会があって高校生が議論をしたが、まだまだ内容的に不十分であること。こうした高校生たちから地球環境について学び、意識を高めて行くことが非常に大切なので、ぜひご協力いただきたいこと、などをアピールしました。

会のあと、炭素研究会のメンバーの方、環境省の方、総合学習でディベートが使えないかなという先生が話しかけてくれたので、それぞれに名刺交換をし、連盟の宣伝をしました。千葉商科大の伊藤さんと、自民党の水野さんにも連盟の宣伝を行うことが出来ました。

どれくらいのインパクトがあったかは不明ですが、炭素研究会の皆さんは、かなり好意的に捉えて下さったようです。環境教育をしているという方もいらっしゃったので、例えば4月24日の関東甲信越支部の入門講座の時に、別途レクチャーをしていただくのもありかなと思いながら帰ってきました。

帰りの電車の中で「環境税〜」を読みましたが、けっこう質のいい資料です。お薦めします。