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演劇ワークショップ1日目

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高校演劇サミットでお世話になった林成彦さん、田中圭介さんたちが中学生に授業をして下さる。

こんな夢のような話が実現しました。

中学2年生4クラスを対象に、各クラス3時間ずつ。

グループで作戦を立て、課題をクリアします。1時間目がアイスブレーク、グループ決め、課題の説明、作戦会議、リハーサル。

2時間目はグループごとの課題の解決策の実行、ふり返り。

3時間目は課題への再挑戦という流れです。

今日実施したのは2時間目に2組、3、4時間目に3組で、3組は一気に課題への挑戦まで進みました。

演劇ワークショップですから、各グループ90秒の時間制限の中でちょっとした演技をします。

プロの役者に、自分たちの狙い通りの行動を取らせるように仕向けたいのですが、相手はノラリクラリと理由をつけて思い通りには動いてくれません。

3組では9つのグループのうち、成功したのはわずか1グループでした。

振り返りで田中圭介さんがコメントしていましたが、ほとんどのグループが「北風と太陽」のお話で、無理矢理旅人の上着を脱がそうとした北風の手法をとってしまいました。

しかし、失敗しても、その後のスタッフ6名の皆さんのフォローが素晴らしかった。着想のよかった所をほめたり、心から面白がってくれたりした後、あと一歩、こんな工夫をしたらと、特に関係づくりに焦点を当ててアドバイスをして下さいました。

先徒たちも「あ、妹か!」とか、それぞれのアドバイスに色々気づかされたようでした。

それにしても、即興ですべてのグループのアプローチに的確に対応していたこーちゃんは、さすがプロ、とうなりました。

演じる生徒たちが、それぞれに緊張し、それでも踏ん張って演じていたことをほめてくれました。

ワークショップ終了後に昼食も摂らずに1時間ほどスタッフが振り返りをしている所にお邪魔しました。

これが抜群に面白かった。

それぞれのクラスの雰囲気を踏まえて、ダメ出しをしていった訳ですが、初めて会った生徒と45分~ 90分触れ合っただけなのに本当に的確に生徒たちを把握してます。

私的なグループから、ランダムに作られたグループになった時の変化など、「なるほど!」と蒙を開かれた思いがしました。

「安心して失敗できる場」としてこのワークショップは設定されているのですが、その中でハードルをクリアするために何が必要で何が省いてもいいのか、率直に考えを述べ合う様子が清々しかった。

日本全国でワークショップを展開されていて、ノウハウも蓄積されているのに、それに漫心することなく、目の前の生徒に対してベストを尽くそうとして下さっている心が感じられて、本当に感激しました。

次回は来週水曜日。

生徒たちがクラスの中でそれほど親しくしているわけではない者同士でグループを作り、どうコミュニケーションをとって課題をクリアし、その中でどんな気づきを得ていくか。

本当に楽しみです。

キャスティング

1 1月8、9日の都大会の前、1 1月1日、3日は本校の文化祭である「記念祭」が行われる。
ここで『ピアノ』を上演するが、今年は中高合同公演と高校の別の芝居も上演する。
で、今日は高校の一回だけの公演のためのオーデiションというか、キャスティングを行った。
脚本の指定した箇所を全員に順番に読んでもらい、その表現を見て、私が決定した。

正直かなり悩んだ。

男役と女役の身長のバランスとか、声質の近い人をどう配置するかとか、コミカルな場面での言葉のキャッチボールがうまくできるかとか。

自分でこれがベストと思うキャスティングにした。

『ピアノ』とは全く違う芝居。

S Eも使らないと。

山Pありがとう

登場人物の性格は変わらないという話から発展して、設定が感動を呼ぶ場合として、「明日のジョー」の力石徹の例を話す。
原作者の梶原一騎さんがの意図に反して、矢吹ジョーと力石徹の体格が違いすぎたため、力石が過酷な減量をすることになり、あの壮絶な戦いから力石の死に繋がった。
「明日のジョー」を知ってるか聞いたら、映画で知っている生徒がけっこういた。
作家の仕事は登場人物が動かざるを得ない状況を作ること。

けっこう納得してくれたようだ。

登場人物を考える

作家の時間、4時間目に入ったクラス。ミニレッスンは「登場人物を考える」。
私が脚本を書く準備に作成した人物の性格、家族構成、宗教、特技、弱点をまとめた一覧表を配布する。
既成の脚本を読む時に、登場人物の社会的背景、教育的背景、宗教的背景を分析するように教わった。その裏返しだ。

井上ー樹さんのシナリオワークショップを受けた時、登場人物の性格は変わらない、変えてはいけないと教わった。
例えばなまけ者の桃太郎という性格にしたら、なまけ者という性格は変わらない。
鬼が出没しても「面倒くさい」から鬼退治には簡単には出かけない。
出かけるためには「面倒くさい」を克服するだけの状況が生まれないといけない。
こうして事件が起こり、嫌々ながら桃太郎は鬼退治に出かけていく。
しかし、前向きな姿勢は見せることなく、隙あらば逃げだす方へ流されていく。

そうすると周りの犬、猿、キジは何とかして桃太郎を鬼ヶ島まで引っぱって行き、鬼退治を成功させないとならない。

かくしてなまけ者の桃太郎と世話焼きの3匹(?)の珍道中が始まる・・・。

と、ここまで丁寧には説明しなかった。

そのためか、どうも私の言葉が上っ面を滑っていってしまった感じがした。

次回主人公を行動へと駆り立てる状況の設定の重要性とともにミニレッスンをしよう。

ひたすら書く時間は、かなり分量を書けて、原稿用紙に換算すると何枚くらいかと聞きに来たのが複数名いた。
だいたい7~10枚くらいは書けている。
去年に比べてペースが早い。
「展開部に入ったので書くことが楽しくてしょうがない」と振り返りに書いてくる生徒もいる。
小説の構成がわかって書いている。
既に自発的にグループになって読み合いをしているが、作家のイスを登場させてもいいかもしれない。

演劇部は北とびあ演劇祭のD V Dを見てダメ出し。
私は脚本に蛍光マーカーで書き入れていったが、部員たちはメモ帖に書き出している。
そのペンの音がひっきりなしに聞こえる。
視聴後の第一声は、「地区大会より悪い」。
幕明きからダメ出しの連続。決して自己卑下している訳ではなく、きちんと根拠がある。
歌について、パントマイムについて、もっとこうした方がいいという要求を出しあっているのがいい。
私のダメは主にタイミングと解釈についてで、地区大会より動きが整理された所はスルーしたんだけれど、彼女たちの方が妥協していなかった。
下校時間になったため、続きは明日ということに。

公演を終えて、気が緩んでいないのがうれしかった。

作家の時間開始。

昨年に続き、今年も作家の時間を始めた。
期間は約1ヶ月。
初回はそれぞれの目標設定と計画づくり。
2時間目からミニレッスン、ひたすら書く、共有、ふり返りのサイクルで授業を行う。
ミニレッスンは昨年、田辺聖子文学館ジュ二ア文学賞優秀賞を受賞した同級生の作品を読み聞かせる。そして、その中で使われている技法について指摘した。
昨年のミこレッスンで紹介した「現在形と過去形を交互にくり返す」という作家の技を使っていて、とても臨場感が出ている。
さらに言葉の選び方がいい。
生徒たちはその見事さに圧倒されたようだった。
しかし、去年、同じ時間をかけ、同じようにミニレッスンを体験したのだ。
やってできないことはない。
「すごすぎる・・・」
ロではそう言っていたが、みんなノートに向かって真剣に書き始めた。
3時間目は、2時間目のふり返りで「アイデアがわかない」と書いてきた生徒が目立ったので、私の創作ノートをコピーして配布。ミニレッスンは「思いついたことをとにかく書き出す」。
今年、演劇部のために書いた脚本は、戦時中の女子聖の生徒を演じたいという生徒の要望を元にしている。
そこでまず、現在の生徒が過去に行ってしまうという設定を考えた。
いわゆるタイムリープだ。
そこでタイムリープの方法を考えつくだけ書き出した。
薬を使う
タイムマシンで
超能力で
魔法で
など、片っ端から書いていったら、38通りになった。
この中から使えそうなものを選んだ。
選んだのは、
・部室で棚から物が落ちてきて
・体育館でドッジボールをしていて顔面にボールを受けて
・窓から転落して
・階段を踏み外して
・雷に打たれて
・自分で自分の頭をバシバシ叩いて
だ。
そして選んだものを元にプロットを立てる。そこまでを見開きノートいっぱいに書いていた。

もっとも、これはごく初期のアイデアで、部員の意見で部長ー人が活躍しすぎというコメントをもらい没になっている。
「こんなに考えたのに・・・」とつぶやく生徒もいたが、アイデアは一つ出てくれば、またどんどん出てくるものだということを話して、ひたすら書く時間に移った。

あるクラスでは、誰も一言もしゃべらずにひたすらペンを走らせる音だけが聞こえた。
またあるクラスでは机をつけて学び合い形式になり、三々五々、書きかけのノートを持ってきてはカンファレンスをするという形で進んだ。

いずれにしても、書くことに主体的に取り組む姿が見られた。

6日は台風のため休校となったが、次回の授業が楽しみだ。

「星籠の海」下 島田荘司

ああ、読み終わってしまった。
余韻が残る物語はいい。

急性白血病で亡くなった少年のエピソードが哀しい。
福島出身で、原発の近くの海でさんざん泳いでいたという設定。
舞台が1990年代でも、この時期に発行される作品にこのことが書かれていることは当然現実世界の批判として読める。
幕末の阿部正弘の政治手腕への言及も。
鎖国という状況の中で冷静に国際情勢を読んで、実効のある制作を次々と打っていった阿部の姿が、今日本の政治を司るもう一人の「アベ」への痛烈な批判になっている。
誰も責任を取ろうとしない政治。
現実に苦しむ人々をすくえない政治。
そんなふうに読んでしまうのは偏りではないと思う。

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