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戯曲

『山の巨人たち』 ピランデルロ作

未完ということだけれど、この後の巨人の結婚式の所、おもしろそう。 芸術家とそれを理解しようとしない人々とのせめぎ合いがどんなふうに演じられるのだろう。

「赤いメガホン・ソビエト権力のために」

社会主義国が過去のものとなった今、こうした劇のセリフを見ると、なんだか不思議な感じがする。人間が理想に燃えて作り上げようとしていったものがあり、その劇を観て理想に向かって行動していった人たちが確かに存在し、しかしそうしたものがすべて瓦解し…

「赤いメガホン・シナから手を引け」

今ならさしずめ「イラクから手を引け」になるんだろう。 こういうアジテーション・プロパガンダというものは北朝鮮にしか残っていない気もするけど、実は学校文化の中にも結構残っていたりする。全生研の昔の文献なんか読むとプロレタリア独裁の手法として編…

「地霊」ヴェーデキント作

ルルーという主人公の女性をできる女優がいるなら、これはやってみたい芝居だな。高校生には無理かもしれないが。一人の女性によって、次々と破滅していく男たち。なんか言葉の力を感じるな。シェーンが追い込まれていくところなんかは、すごいおもしろい。

「皇帝ジョーンズ」ユージン・オニール作

これを演じたときは、まだ長男が6ヶ月だった。それがもう中学受験だからね。早いものです。ジョーンズの独白がほとんどだから、そのセリフを分析して、知性と暴力と恐怖心とに分け、3人で演じることにした。で、逃げていく間にまず知性が飛んでいって、次…

「鷹の井戸」イェイツ作

日本の能に影響を受けて書いたというだけあって、シンプルな構成といい、仮面を付けた役者といい、能を連想させる。これは逆輸入されて「鷹の泉」(喜多流)「鷹姫」(観世流)という能になっているとか。布の印象的な使い方とかおもしろい。

「海へ騎りゆく人々」シング作

短い。アイルランドっていうと、いつも天気が悪くて寒々とした所のイメージがある。ちょうどダイアナ・ウィン・ジョーンズの「マライアおばさん」を読んだところだったのだけれど、イメージが重なる部分がある。ワールドカップで日本にやってきた緑色の陽気…

『兵卒タナカ』

よくできている作品だなあ。今回の作品集の中では一番気に入った。日本が舞台ということもあるし、天皇の恩赦を願えと言われたタナカが天皇の謝罪を要求する最後のセリフ。いい。 善かれ悪しかれ、天皇という対象が存在することで、民衆の生活の貧苦の原因が…

『海戦』

築地小劇場の第一回公演作品とか。今の御時世だと、こういう芝居をリメイクして上演する価値があるかもしれない。敵艦が表われて砲撃が始まってからの狂気に陥っていく兵士達の姿は、すごい迫力がある。

『乞う人』

これはけっこうおもしろい。オニールの芝居に似た感じがする。「楡の木陰の欲望」とか「夜への長い旅路」を連想した。主人公の詩人の両親が亡くなる場面、いい。飛行士が何人も出てきてセリフの掛け合いをするところは、エチュードなんかでやってもおもしろ…

『ティレジアスの乳房』

アポリネールといえば、堀口大学訳の「ミラボー橋」を授業でやったことがあるけど、戯曲も書いてたんだ。 しかし、これもハチャハチャな話。女が男になって、男が単性生殖で赤ん坊を産むという話。笑劇なんだろうか。感情移入しにくい話だ。

『ユビュ王』

「うんこたれ!」の連呼がなんとも。戦いのシーンや熊との格闘の所などのシッチャカメッチャカさはおもしろいけど、女の子にはできないな。